とある理系院生のブログ

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理系大学院生の僕が、就活や研究生活を通して得られたことや考えていることなどを記事にしていきます!

【書評】アウトプット大全 ~感想:おススメしません~

こんにちは。

 

理系大学院生のたけし(@takecha11)です。

 

 

今回は、樺沢紫苑さんの「学びを結果に変える アウトプット大全」

という本を読んだので、その書評をします。

 

アウトプット大全 感想

アウトプット大全

この本は結構人気が高く、Amazonの売れ筋ランキングにもランクインしています。

 

書店では、人気書籍コーナーに置かれているのを見かけました。

 

 

ネットでも書店でも色んな所でよく見かけるし、

一体どんな本なんだろう?と気になっていたんです。

 

この本はどういう本かというと、

何かを学ぶ際のアウトプットの重要性について、

精神科医である著者(樺沢紫苑さん)が書かれている本です。

 

 

ぼくは、最初の方は頷きながら読んでいたのですが、途中から飽きてしまいました。

結局、最後まで読みませんでした。

 

ぼくは正直、なぜこんなに人気があるのか理解できません。

 

ぶっちゃけ、あまり良い本だとは思いませんでした。

(あくまでも個人の感想です。アマゾンでは高評価ですよ。)

 

 

それではここで、本の内容とぼく個人の感想を紹介していきたいと思います。

 

 

 

 

 

読んだ動機は?

 

ぼくは月に5冊くらい本を読みます。

小説からビジネス書まで、幅広く読んでいます。

しかし、内容が定着しているかと問われると、そうではない気がしていました。

それはアウトプットしていないからだと感じていたんです。

そんなとき、たまたま書店でこの本に出会ったのがきっかけです。

 

 

アウトプットの重要性については受験勉強の時からよく感じておりましたが、

自己成長のためのアウトプットの仕方については理解していなかったのです。

 

なので、この本を読むことで今後ビジネス書などを読む際に

効率よく知識を身に付けられると考えました。

 

せっかく本を読むなら知識を定着させたい。

そのためにはアウトプットが大事だ!

 

そんな思いでこの本を手に取ったのがきっかけです。

 

 

しかし、「どんなアウトプットの方法があるんだろう♪」と

ワクワクして読んでいたら、途中でがっかり。

 

完全に期待を裏切られましたね。

 

 

この本についての感想を、著者の言うとおりブログでアウトプットしようと思います。

 

 

著者はどんな人?

 

精神科医の樺沢紫苑さんです。

 

 

本書で述べられていましたが、彼は実際に以下のような

アウトプットを実践しているらしいです。

 

  • メルマガ 毎日発行 13年
  • Facebook 毎日更新 8年
  • YouTube 毎日更新 5年
  • 毎日3時間以上の執筆 11年
  • 年2~3冊の出版 10年連続
  • 新作セミナー 毎月2回以上 9年連続

 

これに関しては、圧巻の一言ですね。

 

 

さらに、月20冊以上の読書、週4~5回のジム通いなどもされているそうです。

しかもちゃんと睡眠も7時間とっているらしい。

まるで化け物です。

圧倒的な量をこなせる秘訣がますます知りたくなってきた。。。

 

 

また、彼はほかにも多数本を出版しているらしいです。

素晴らしい経歴をお持ちのお方ですね。

 

 

詳しくは以下を参照してください。

wikipedia-樺沢紫苑

 

 

本の内容は?

 

全体を通して、アウトプットすることで自己成長につながるということが主張されています。

 

簡単に言うと、著者が実践しているアウトプットの方法と、

そのトレーニング方法のまとめです。

全体的に読みやすい文章(薄い内容)で、すらすら読めました。

 

アウトプットの素人にも分かりやすく書いてくれていて、

様々なアウトプットの方法について学べます。

 

 

ぼくは最後には飽きてしまいましたが、1時間くらいで読めました。

 

飽きてしまった理由は、個人的に中盤からは薄っぺらい内容だと感じたからです。

斬新な内容はなく、特に新しい事は学べませんでした。

 

普段から頻繁にビジネス書などを読んでいる方には退屈な内容になるでしょう。

 

逆に、あまり本を読まない人にとっては、

易しい内容であるので読みやすいと思います。

 

 

アウトプットの重要性

 

著者曰く、インプットしてもアウトプットの方法を間違えると自己成長できません

インプットだけ行う場合と、アウトプットも合わせて行う場合では

成長スピードに圧倒的な差があります。

 

それが脳の仕組みだからです。

 

その仕組みというのは、

「得た知識を実際に使う(アウトプットする)ことで、脳が重要な情報ととらえ、記憶が定着する」

というものです。

 

 

なるほど。

確かにそうですね。

理系科目の勉強をする際に、公式を覚えようとしてもすぐに忘れてしまいますが、

実際にその公式を用いて問題を解くと定着する、あの感覚ですね。

 

 

この本の序盤は、脳科学も織り交ぜながらアウトプットの重要性を説く内容。

興味が湧き、説得力もあるのでますますアウトプットをしていきたくなってきました。

 

 

 

感想

 

 印象に残った内容を紹介します。

 

著者からの質問で、

「月に本を3冊読む人と、10冊読んだ人では、どちらが成長しますか?」

というものです。

一般的には、たくさんの本を読んで色々な知識を定着させることが出来るので

自己成長ができると思ってしまいますね。

 

しかし、それは間違いで、インプットの量と自己成長の量は比例しないらしいです。

 

重要なのは、アウトプットの量なのです。

 

さらに著者が言うには、本棚の本を一冊取り出して、

内容を説明できないのなら何の役にも立っていないということです。

 

 

これには、「なるほど~。」と思いましたね。

 

いくらインプットしても、アウトプットしない限り記憶として定着しないのです。

 

 

たしかに納得させられますが、読書に関していえば、

そんなに気合いを入れて本を読まなくても良いのでは?と思います。

 

個人的には、たくさん本を読む中で全てを吸収する必要はないと思います。

なぜなら、中にはごみも含まれているからです。

(ごみ:本の主題とは関係のない、本をかさ増しするだけの記述) 

 

なので、まずは多くの知識に触れて、

その中で自分が自然と覚えているものを大事にすれば良いと思います。

 

それが自分に響いた内容であり、すなわち重要な内容だからです。

 

著者の言う通り、アウトプットをすれば吸収効率が上がるかもしれませんが、

アウトプットを頑張りすぎてインプットの量を減らすのもどうかと。

 

そんなに気合入れずに、好きなだけ読んで好きなとこだけ吸収すればいいじゃん。

 

実際、本の内容なんてほとんど覚えてなくね?

 

それに、本で本当に著者が伝えたい大事なエッセンスは二割くらいですよね。

その二割さえ押さえていればOKです。

それ以外の「かさ増し」部分は覚えるだけ無駄です。

 

 

ぼくが思うに、読書とは食事のようなものです。

 

食事をしても吸収されなかったカスが排泄されますよね。

読書も同じです。

カスみたいな内容は吸収されなくてもいいんです。

 

ただ、大事なのは食事のように日頃から欠かさずに読書をするということです。

 

そして無理に吸収するのではなく

自分が自然と覚えている内容を大事にしましょう、

というのが僕の持論です。

 

ぼくの専攻である化学の化合物合成でいうと、

反応の収率を上げるより、純度を上げましょう、ということです。

 

収率が高くても不純物が多く含まれていたら使えませんからね。

 

 

途中からは謎の仕事術

 

途中からは、なぜかアウトプットとは関係ない内容になってきました。

電話のやり方などについてです。

相手の状況に合わせて電話かメールかを使い分けましょう、とのことです。

 

そんなこと普通では?

 

 

ぼくは個人的に、この本では斬新なアウトプットの内容が学べる!と思っていただけに、

このような本の内容をかさ増ししたいだけの内容にはがっかりしました。

 

 

安っぽい自己啓発本のような内容には辟易とします。

 

 

それなのに、ところどころで専門用語を出してくるのがまた厄介なんですよね。

 

具体的には、以下のような感じです。

 

アウトプットのやり方として、書くことが大事。

書くことで脳幹網様体賦活系が刺激される。とかなんとか。

 

なんじゃそりゃ。って感じです。

 

 

さっきまで安い自己啓発本に書いてるようなありふれた事言ってたのに、

急に専門用語。

温度差激しすぎて頭痛くなりますね。

 

医者として難しいワードを書くことで権威性を高めようとしているのでしょうか? 

 

加えて、海外の大学での研究を持ち出して紹介するんですね。

ユーチューバーのダイゴみたいに。

 

残念ながら、ぼくはもうこの辺から読むことをやめてしまいました。

 

 

 

まとめ

 

最初の数ページはわりと役に立つ内容だと思います。

 

アウトプットの重要性について細かく書かれていて、納得させられる内容ですね。

 

 

途中からは、読む人にとってはあくびが出るような内容かもしれません。

 

なぜなら、この本の主題であるアウトプットとは関係のない内容だからです。

 

 

目立った点としては、著者は最初から最後まで自分を大きく見せすぎではないでしょうか。

 

SNSのフォロワー数とか、メルマガがどうのこうのとか。

忙しい合間でうまくやれてますよ、というアピール。

 

大学一年の時そんなやついたなぁと、懐かしい思いにさせてくれます。

同級生なら絶対に友達にはなりたくないタイプですね。

 

 

しかしこの本は、結構売れています。

アマゾンではレビュー評価高いし、書店では売れ筋だし、

自分にはなぜこの本が人気なのか理解できませんでした。

 

おそらく、著者のファン(メルマガとかの)が買っているのでしょう。

あるいはぼくみたいにタイトルに惹かれて買っちゃうみたいな。

本の見た目も購買意欲をそそりますしね。

出版社の勝利です。

 

 

ちなみに、この本のレビューを書いているブログをいくつか見てみましたが、

結構、良いことが書かれていますね。

 

果たしてそれは本心なのでしょうか。笑

 

ぼくはgoodしか言わないアフィリエイターみたいにはなりたくないので、

これからもこのブログでは正直な書評をしていきたいと思います。

 

 

 

正直、人気があって売れているようですが、買って読む必要はないですね。

立ち読みで序盤を読むだけで十分です。

立ち読みで気に入ったら購入してみては?

 

 

ということで、「アウトプット大全」についての書評でした。

 

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chem-diary.hateblo.jp